保護者の適切な養育が受けられない子供たちを保護・養育する児童養護施設「武田塾」(大阪府柏原市)に、子供服や雑貨類を寄付するボランティア活動を、大阪早稲田倶楽部会員各位の協力を得て今年も行うことが出来ました。2025年12月29日、豊島惠子さん(昭52年法)と一緒に、会員各位の「温かな気持ち」を武田塾に届けてきました。
武田塾は、大阪府立修徳館(現在の児童自立支援施設・府立修徳学院)(柏原市)の館長として、罪を犯した子供たちの立ち直りに尽力した武田慎治郎(1868-1940)が、私財を投じて1926年(大正15年)に開設しました。
実は、武田塾と早稲田大学には深いつながりがあります。武田慎治郎と交流を持った人物に、「民生委員の父」と呼ばれ、社会福祉の教科書にも登場する小川滋次郎(1863-1925)がいるのですが、この小川こそ、早稲田大学の前身・東京専門学校の第1回修了生なのです。同学校創立25周年を記念して初代の大隈銅像(現在は大隈講堂の内部に展示)が設立された際には、小川は大隈重信侯が臨席する中、卒業生を代表して祝辞を述べています。
小川は、罪を犯した子供たちには教育的な働きかけや家庭的環境を提供することが大切であると主張しており、武田の思想や実践に大きな影響を与えたと伝えられています。
今日においても、武田塾と早稲田卒業生の間では「ご縁」が続いています。かつては、フットサルを通じた交流が行われたほか、子供服などの寄贈や、早稲田卒業生が子ども達の就職先を紹介するといった活動も行われています。
今回の寄贈に際して、施設見学の機会をいただきました。武田塾では、創立当時からの理念「共に有る」を今日でも大切にされていることがわかり、大きな学びとなりました。
年末のお忙しい時期にご対応いただいた武田塾の皆様に深く感謝致します。今後も、武田塾との交流が続くことを願っています。また、早稲田卒業生にも、社会福祉の現場で活躍されている方がいらっしゃることから、ゆくゆくは稲門会活動に発展できればと思いました。
豊住 伸夫(平成20年人科)
